父ちゃんの新築物語 40

2011年02月17日

窓(子供部屋)

父ちゃんの新築物語 40

ウチら夫婦がリビング・和室の窓に続いて着手したのが、子供部屋の窓です。

ウチには、家全体で大小17個ほどの窓があります。
前回お話ししたように、一番重要視したのは、リビングの窓です。そして、それと同じくらい大切だったのが、子供部屋の窓です。
それ以外の窓は、二階ベランダの出入り口となる幅180cmの掃き出し窓以外、45cm幅か90cm幅の高窓だけです。
要するに、リビングと子供部屋以外の窓は、必要最小限の機能を備えた窓しか設置していません。窓の数という面でも、恐らく必要最小限だと思います。
ですので、窓に関しての説明は、今回の子供部屋の窓で最後になると思います。

子供部屋といっても、以前お話ししたように、主寝室と繋なげようと思っていましたので。
一応、主寝室と子供部屋を区切ったとして説明すると、子供部屋には3つの窓を設置することにしました。
東側に180cm高窓、南側にも同じく180cm高窓、そして西側に90cm高窓、の3つです。

二階の間取り図を参考にしてください。
父ちゃんの新築物語 40

実は、当初の櫛田さんの案では、東側の窓は180cmの掃き出し窓で、子供部屋からベランダに出られるようになっていました。
ベランダを通じて、主寝室と子供部屋を行き来できるようになっていたんです。
さらに、子供部屋の布団を干す時にも、子供部屋から直接ベランダに出られた方が、効率が良いという事なのでしょう。
しかし、父ちゃんの案では、子供部屋と主寝室を繋げる予定だったので。子供部屋には、ベランダに通じる掃き出し窓は必要ないと思ったんです。
さらに、息子が以前から使っていたベンチダンスを、そのまま新居でも使う予定だったので。そのタンスを置く場所の確保も必要だったんです。
高窓にすると、背の低い家具なら、窓の下に余裕で置けるんですよね。
そしてお値段的にも、180cm掃き出し窓が61,000円で180cm高窓が32,000円です。
希望通りの窓を設置した上で、29,000円のコストダウンです。

さて、子供部屋の窓の条件として最も大切に考えたのは、リビングと同じ『明るさ』です。とは言っても、リビングとは少し役割の違う『明るさ』です。
その役割とは、『自然を感じる明るさ』です。
 
子供が小学生の内に、規則正しい生活が自然に自分達で出来るようになって欲しいんです。
朝は、東窓から射す朝日で自然に目が覚めて。昼は、南窓からサンサンと照る日差しを浴びて。夜は、全部の窓から見える星を眺めながら眠る。
もちろん、季節や天候によって、その時間や状況も刻々と変わっていくのだけど。その移り変わりも、肌で感じて欲しい。東も南も西も、パーッと拓けているこの田舎なら、それが可能なんですね。
その為に、子供部屋の東・南・西の窓は必須でした。特に東と南には、大きい窓を付けたかったんです。

櫛田さんの最初の案で、既に子供部屋は二階の南側に位置し、窓も東・南・西に設置してありました。
東側の窓が掃き出し窓であった以外は、ウチら夫婦の考える子供部屋の窓の条件と、ピッタリ一致したと言えます。

さて、これは、家が全部完成した後のお話ですが。
横山彰人さんという方が書いた『子供をゆがませる間取り』という本を読みました。
横山さんは、凶悪少年事件の犯人とその自宅の間取りの関係を調べ、間取りが子供やその家族に与える影響を研究してきた建築家です。
本書は、名だたる少年犯罪者の実際の家の間取りを例に、間取りが子供に与える影響やその対策(リフォーム)の仕方などが書かれています。

仕事がら、少年犯罪に興味を持ち勉強し続けてきた父ちゃんとしては、この本は読まずにいられませんでした。

この本の中で横山さんは、最近の、子供部屋優先の間取りに対して、警鐘を鳴らしています。(最近のと言っても、この本自体は10年ほど前に書かれたものです。)
子供部屋優先の間取りとは、6畳以上の南向きの一番良い場所を子供に与えることで。そもそも、新築を考えるキッカケも、子供に部屋を与えたいからというのが1つの大きな理由になっている場合が多いそうです。そして夫婦は、北側の狭い主寝室で我慢。
その子供部屋の『快適さ』と子供優先の考え故、子供は部屋から出ずに篭り、親の目も行き届かず。結果、引き篭もりや少年犯罪の温床となる。
と言うことらしいです。

そして、横山さんが好ましい子供部屋の条件として挙げるのは

1.勉強机とベッドが置ける3畳ほどのスペース。
2.子供部屋と玄関を結ぶ動線上にリビングやダイニングがあること。
3.日当たりの良さは必要なく。むしろ悪いくらいでよい。
4.親の目が届くところに位置するか、少なくとも、気配が感じられる配慮をする。

以上の4点だそうです。

少年犯罪と間取りの関係を研究されてきた建築家の方の意見なので、確かに説得力のある部分もあります。
条件のに関係したことは、父ちゃんもこの物語でお話ししてきましたので。今回は、窓と関わりの深い、条件3について考えてみます。

大人が、部屋として『快適だ』『過ごし易い』『ノンビリする』と感じる条件に、日当たりと広さは確かに大切です。
なので、親が子供部屋を快適に造りたいと考えた場合、日当たりと広さを優先するのも理解できます。
横山さんも、その『快適さ』が、子供を部屋に篭らせると考えているようです。
ですが、果たして子供は、明るくて広い部屋を『快適だ!』と感じるのでしょうか?

ウチの息子は小さい頃、正真正銘のインドア派でした。でも、この田舎に引っ越して来てから、だいぶ、外に出て遊ぶようになりました。
今でも油断すると、家でゲームばっかりやっていますが・・・それでも、遊ぶ相手と遊ぶ場所があれば、ドンドンと外に出て走り回っています。
生まれつきインドア派の子供はいません。子供をインドア派にしているのは、親と地域の環境です。
遊ぶ相手がいなかったり、近所に思い切り体を動かせる場所が無ければ、外で遊ぶ気にはなれません。
そんな時は、親が子供を遊べる場所に誘い出して、一緒に思い切り体を動かせば良いんです。

遊ぶ環境があれば、子供の気持ちは必ず外に向きます。それが、自律の第一歩となっていきます。

ウチの子供部屋は、南向きで広く、東・南・西に窓があり、日当たり抜群です。
横山さんから言わせれば、最も条件が悪い子供部屋ということになるかもしれません。
でも、この画像を見てください。

父ちゃんの新築物語 40
上記間取り図のA地点から撮影した子供部屋

父ちゃんの新築物語 40
上記間取り図のB地点から撮影した子供部屋

この部屋にいて、ここに『篭りたい』と思う子供はいるのでしょうか?この部屋にいて、外からの日の光を浴びて『外で遊びたい』と思わない子供がいるのでしょうか?
少なくともウチの息子は、この部屋に全く執着しません。机は、ご覧の通りメチャクチャ(お恥ずかしい・・・)。お友達が来て部屋でゲームをやっても、その後は必ず、外に出てサッカーなどをやっています。
この部屋を見て、『あ~快適だ!一日中ベッドでゴロゴロしたい!』と思うのは、大人の感覚なのだと思います。
根っからの遊び好きの子供たちにとって日の光は、『快適』を感じるものではなく、心を『開放』してくれる一番の特効薬だと思うんです。

一方、現在父ちゃんが使っている二階北側の5畳ほどの部屋。(上記間取り図参照)
ここは、日当たりが悪く、一日中薄暗い狭い部屋です。横山さんが子供部屋の条件としてあげる1と3に、だいたい当てはまる部屋と言えるでしょう。
(画像はご勘弁ください。あまりにも趣味的な部屋なので・・・)
部屋の形状だけ見れば、こんな部屋なら子供は部屋に篭らないと、横山さんは考えているようです。

でも、もし部屋に篭りたいと思った時。特に、何か秘密の1つや2つあるのなら、大人も子供も父ちゃんの部屋のように薄暗く狭い部屋を選ぶと思いませんか?
それもそのはずなんです。この北側の5畳の部屋、父ちゃんが『篭る為』に、大きさや窓の配置を決めて造ったんです。篭るのに最も適した部屋と言えます。
まぁ、父ちゃんにも、秘密の1つや2つ、当然ありますから・・・。
(ちなみに、この5畳の部屋の窓、櫛田さんの案では、90㎝高窓と180cm高窓の2つでした。しかし、より薄暗くする為に、父ちゃんの案では、180cm高窓を90㎝高窓に変更しました。ここでも4,000円ほどですがコストダウンです。)

大人の感覚での『快適』が、必ずしも、子供にとっても『快適』だとは限りません。
そして、薄暗く狭い場所は時に、大人にも子供にも絶好の隠れ場所になります。秘密基地のように。

横山さんの本を読むと、子供に部屋を与える手順や家族が集まるリビングの提案など、参考になることがたくさん書いてあるんです。
『子供をゆがませる間取り』に関しても、いろいろな要因が重なって出来上がるのだということが理解できます。
ただ、『子供部屋は3畳で日当りが悪い方が良い!』と言い切ってしまっているので、そのことだけが印象に残ってしまうのが、とても残念です。

自然を感じる明るさがあり、生活リズムを自己管理する為。外の景色が一望でき、気持ちが外に外に向く為。
ウチは、子供部屋の東・南・西に窓を付けることにしました。特に、東と南は大きな窓にしたかったんです。

リビング同様、居ても立ってもいられない部屋。外に出る為の部屋。それが、ウチら夫婦が考える子供部屋の理想でした。

息子が中学2年生ぐらいになり、秘密の1つや2つ持つようになったら、今現在父ちゃんが使っている5畳の部屋を与える(貸す)つもりです。家を出て独立する前の段階として。
それまでに、親や友達と遊ぶ楽しさ、外で体を動かす楽しさを存分に体験していれば、篭るのに適した部屋を与えても、何の不安もありません。






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Posted by あ~ちゃん at 16:40│Comments(4)父ちゃんの新築物語
この記事へのコメント
はじめまして、こんばんは。
ブログ村から来ました。

あ~ちゃんさんの記述、横山氏の記述、「なるほど」と思いました。

うちにはまだ子どもはおりませんが、
納得する記事でした。

知ってか知らずか、
それに近い間取りを提案した我が妻に感心もしています。

うちも田舎で遊ぶスペースはたくさんあります。
将来、のびのびと育つ子ができることを望んでいます。

参考にさせていただきました^^
Posted by macha at 2011年02月17日 18:35
こんにちは。いつも勉強なるなぁと読ませていただいています。

私個人的には最近の「子供を監視する」ような家作りには疑問です。リビング階段や、子供部屋の居心地を悪くする等。
正直、私が子供ならそんな家帰りたくないし友達の家に入り浸りますね。実際そうでした。

子供って絶対に陽にあたった方がいいと思います!明るい、天気いいなって思えば外に出たくなりますよね。
親の都合でなく、子供の目線にも立っての家作りにとても共感します。
Posted by ゆう at 2011年02月18日 15:52
machaさん はじめまして!
そして、コメントありがとうございます!

今回、横山さんの著書を引き合いに出したのは、この本には、たくさん参考になることが書いてあるのに、特にネットの中で『子供は暗くて狭い部屋でよい』という部分だけが一人歩きしていることが、とても残念だと感じたからなんです。

少年犯罪に限らず、凶悪な犯罪を犯すような人たちが育つ過程で、最もその人たちに影響を与えるのは、やはり『親』であると思うんです。

横山さんは、それに加え、『間取り』が子供に与える影響に着眼したんですね。
10年前にそのことに気が付いたのは、やはりスゴイと言わざるを得ません。

考えてみれば、殆どの場合、『間取り』は『親』が決めるものなんですよね。
この本を読んで、改めて、『親』の責任の重さを痛感しました。

machaさんの奥様が提案された間取り、とても興味があります。
将来のことや誰かの為を思っての間取り作りは、なかなか出来るものではありませんよね。
とても想像力が豊かで、思いやりのある方なのだと、お見受けいたします。

machaさんは、静岡の方ですよね。
僕は、沼津で生まれ育ちました。遊び盛りの30年ほど前は、沼津にも遊ぶところがたくさんありました。
でも今は・・・。
やっぱり子供達には、勉強そっちのけで、外でバーッと遊んで欲しいですよね。

幸いなことに、ここ富士宮にも、まだ子供達がバーッと遊べるところがたくさん残っています。
そんな環境を、大切にしていきたいですね。

また、そちらのブログにもお邪魔させていただきます。
Posted by 父ちゃん at 2011年02月18日 23:13
ゆうさん こんばんは!
そして、いつも新築物語を読んでくださり、ありがとうございます!

そうですよね。親にとってはコミュニケーションだと思っていることが、子供にとっては『監視・過干渉』である場合は、少なくないと思います。
子育てを勉強していると、この『監視・過干渉』というのが、いかに子供に悪影響であるかを、ヒシヒシと感じるんです。
これは家造りに限らず、躾や教育、普段の生活でも言えることですよね。
と言うより、家造りとは、これからの普段の生活を造っていくことなので、ホントにしっかりと考える必要があるのだと思います。

メーカーの広告や出版物やネットなどに、簡単に影響されないように。
まったく同じ環境で家を建てる家族は、他にいないのだから。
自分たち家族のあり方を、しっかり見つめ直す必要があるのかもしれません。

親は、さり気なくスマートに、それでいて、子供たちを自律の道へしっかりと導いていく。
そんな感じが一番ベストなんだろうな~と、思っています。
まだまだ、そんなに上手くはいきませんが。迷った時には、常に子供の目線まで戻ってみることにしているんです。

そういった子育て経験が、この家造りに役に立っているのかなと、思っています。
子供の頃を思い出し、子供の目で見ると、太陽の光も違って見えるような気がします。

ゆうさんの、お友達の家に入り浸っていたご経験、差し支えなければ、聞いてみたい気がします。

これからも、よろしくお願いいたします。
Posted by 父ちゃん at 2011年02月18日 23:56
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